■『ジェイン・エア』と『嵐が丘』のモデル

ブロンテ姉妹の作品に出てくる登場人物と場所の多くには、モデルが存在します。ここでは、『ジェイン・エア』と『嵐が丘』の舞台のモデルをいくつか紹介します。

『ジェイン・エア』で、ジェインとロチェスターが式を挙げようとした教会は、ワスというところにあるセント・メアリ教会がモデルです。

 
ワスのセント・メアリ教会の外観。
 
ワスのセント・メアリ教会の内部の様子(1)。
 
ワスのセント・メアリ教会の内部の様子(2)。
また、ソーンフィールド邸のモデルの一つとして、ノートン・コンヤーズという名の邸が挙げられます。特に、屋根裏の狂女の部屋のモデルがあります。
 
ノートン・コンヤーズの外観。
 
ノートン・コンヤーズの屋根裏の窓。バーサが監禁されていた部屋のモデルになっています。

『嵐が丘』には二つの邸が出てきます。それぞれの邸に、2つずつモデルがあります。

まずは、嵐が丘のモデルは、ハワース荒野にあるトップ・ウィズンズと、ハイ・サンダーランド・ホールの2つです。ハイ・サンダーランド・ホールは残念ながら現存しませんが、次に述べるシブデン・ホールで写真を見ることができます。以下はトップ・ウィズンズの写真です。

 
ハワースの荒野にあるトップ・ウィズンズの外観。嵐が丘邸のモデルとなっています。
ハワースの荒野。

もう一つの邸、スラッシュクロス・グレインジのモデルは、ポンデン・ホールと、シブデン・ホールです。

ポンデン・ホール

 
ポンデン・ホールの現在の様子。姉妹はこのホールを訪ねたことがあります。
ここはスラッシュクロス・グレインジのモデルになっています。
ポンデン・ホールの玄関に刻まれている文字。ここに記されている"1801"の年号は『嵐が丘』にも出てきます。
シブデン・ホール
 
シブデン・ホールの外観。ここもまたスラッシュクロス・グレインジのモデルになっています。